昨日、雨の日曜日に本屋をブラブラしていたら、とある絵本にイナズマに打たれてしまいました。
涙をこらえながら立ち読みし、ついその本を持ってレジに向かってしまいました。
小学生低学年向けの絵本ですが、毎日を仕事や育児で怒涛のように過ごしている大人も読むと考えさせられる本でした。
この本は、まどみちおさんが小学校3年生まで通学していた母校の小学校のこどもたちへ1994年に送った手紙を、すべての子どもたちに向けた本として昨年出版されたものです。
とても素敵な本だったのでレビューします。
わたしもちからいっぱい
がんばるつもりですが
わたしはもう八十四さいのとしよりです。
どんなにがんばっても
たいしたことはできません。
でもみなさんはちがいます。
みなさんがいま
ぜんりょくをあげれば
それはもう
できないことはありません。
ここまでで、ぼくは涙が出そうになってしまいました。
まどみちおさんとは?
1909年 山口県徳山市(現・周南市)生まれ。
台北工業学校土木科に在学中、数人で同人誌『あゆみ』を創刊し詩を発表。1943年 召集を受け帝国陸軍の在台湾の部隊に入営。シンガポールで終戦を迎える。
1952年12月 NHKラジオで「ぞうさん」「やぎさんゆうびん」が放送。大ヒットとなる。
2014年2月 老衰のため死去。104歳没。
恥ずかしながら、童謡「ぞうさん」「やぎさんゆうびん」などは知っていましたがまどみちおさんのことは昨日、この絵本を手に取るまで知りませんでした。
5歳から9歳までを祖父と2人だけで過ごした寂しさや戦争体験などで感じたことがまどさんの作品の原点になっているようです。
感想
恥ずかしながら、ぼくは毎日を会社という枠の中で機械のようにすごしています。
上司から指示された仕事をして、何の裁量を与えられず、何の感情も持たず、ただただ飛んでくる仕事をちぎっては投げ、ちぎっては投げしているだけの日々です。
そうしないと生活できないから仕方ないんだけど。。。
生きているうちに何か大きなことやりたいな~!という10代、20代のころの気持ちを思い出させてくれました。
娘にも、この本の言っている意味がなるべく早くわかってくれたらいいなと思います。
毎日を無駄にしないで元気いっぱいにやってほしいです。
でも自分も子供のころはこういう本の本当の価値って理解できませんでした。
それでも読まない限りはわからないから、「いつかわかってくれるかな~」と思いつつ娘の絵本の本棚にそっと置いておこうと思います。